専門外来

※ 専門外来は全て予約制です

中耳外来

中耳外来

中耳外来では主に手術を要する疾患である慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎等の炎症性疾患や、耳硬化症、中耳奇形、外リンパ瘻等の非炎症性疾患を担当します。これらの疾患に対する手術適応の評価、手術ならびに術後治療を行います。また末梢性顔面神経麻痺の重症例に対する顔面神経減荷術も行っています。

慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対する主な術式である鼓室形成術や、耳硬化症に対するアブミ骨手術、中耳奇形に対する聴力改善手術は、いずれも12日間程度の入院が必要ですが、術後経過が良好であれば1週間程度で退院も可能です。また慢性中耳炎の軽症例(鼓膜穿孔以外に病変がないもの)では、日帰り手術による鼓膜形成術も行っています。

また外耳・中耳癌に対する集学的治療も行っています。さらにグロームス腫瘍等のまれな疾患に対しても、必要に応じて脳神経外科と協力して治療を行っています。

難聴眩暈外来

難聴には耳の穴(外耳道)、鼓膜、鼓膜からきこえのセンサーである内耳に音を伝える耳小骨など、音の伝わりのしくみに異常がある伝音難聴と、内耳および内耳から脳に音を伝える神経に異常がある感音難聴があります。難聴外来では主に感音難聴の診断および治療を行っています。

感音難聴には、生まれながらのものや、徐々に進行するもの、また突然発症する突発性難聴や、めまいを伴うメニエール病などがあります。生まれながらの感音難聴や、徐々に進行する感音難聴は残念ながら治療が困難ですが、突発性難聴は発症後早期に治療すれば改善する可能性があり、早期診断が重要です。

きこえの神経に沿う平衡感覚の神経に生じた腫瘍(いわゆる聴神経腫瘍)の影響により、きこえが徐々に、あるいは急に悪くなったりすることもあり、MRIによるきこえの神経の精査も必要に応じて行い、脳神経外科と協力して診療を行っています。

 

めまいは様々な原因で生じるため、診断がすぐにつかないことも多い病気です。平衡機能の検査を行って原因となる病気を診断し、それぞれに最も適した治療を行っています。特に内耳の障害で生じるめまいの症例数が多く、代表的な病気として1)良性発作性頭位めまい症、2)メニエール病、3)前庭神経炎、4)突発性難聴などを扱っています。

小児聴覚外来

小児聴覚外来

高度難聴児は出生1000人に1人といわれるように、大変数の多い疾患です。また近年では、出生時に聴覚スクリーニングを受けられて、難聴の疑いを指摘されるお子さんもたくさんおられます。難聴を放置しておくと言葉の発達が遅れ、将来にわたって影響が残るため、できる限り早いうちに、きちんと診断を受けることが大切です。

小児難聴外来ではASSR検査など最新の設備を導入し、早期にお子さんの難聴の有無や程度を診断できる体制を整えています。また、保護者の方のご不安を出来るかぎり解消できるよう、完全予約制できめ細かな診療とカウンセリングを行っています。難聴と診断されたお子さんに対しては、難聴児支援のための公的機関である京都市児童福祉センター、京都府聴覚支援センター、京都府北部聴覚支援センターなどと連携して、補聴器のフィッティングやきこえ・言葉の療育を行っています。

検査設備:ABR、ASSR、COR、DPOAE、補聴器特性検査、補聴効果など

平衡機能検査外来

平衡機能検査外来では次のような検査を行って、専門的な立場からめまいの原因を調べています。検査は完全予約制で行っており、当日に全ての検査を受けることができます。

  1. 眼振記録:赤外線CCDカメラを用いて、通常は肉眼で見ることのできない微細な眼球の動きや眼振と呼ばれるめまいに特有の眼の動きを観察し、めまいの診断に役立てています。
  2. 重心動揺検査:起立時の重心移動の軌跡や面積を器械で計測・解析します。現時点での平衡覚の状態を評価したり、疾患ごとに特徴的なパターンを観察して診断に役立てたりすることができます。
  3. 視標追跡眼球運動検査:動く光の点を眼で追跡しているときの眼球運動を記録することで、脳や神経の異常を調べることができます。
  4. 視運動眼振検査:回転する光の線を見ている際の眼球の動きを器械で測定し、脳や神経の異常を調べます。
  5. 温度眼振検査:別名カロリックテストとも言います。冷水を耳の中に入れて三半規管を刺激して人工的に眼振を生じさせ(めまいを起こさせる)、三半規管機能の障害を調べます。

鼻・副鼻腔外来

鼻・副鼻腔外来

鼻・副鼻腔外来では鼻腔と副鼻腔に起こる様々な疾患について診療を行っています。頻度が高いのは慢性副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎で、その他には鼻・副鼻腔に生じる腫瘍や嚢胞などの治療も行っています。

慢性副鼻腔炎

治療には薬物療法と手術があります。手術は内視鏡を用いて鼻腔内から行う内視鏡下鼻内手術(ESS)が主流となっており、患者さんの痛みや負担が少ない手術を心掛けております。最近では症例によりナビゲーションシステムを使用し、より安全で確実な手術を行うことが可能となっています。

アレルギー性鼻炎

治療には薬物療法、減感作療法、手術があります。減感作療法とは、スギ花粉やハウスダストなどのエキスを体内に注射することでアレルギー体質を変えていく治療法です。治療期間はかかりますが、唯一完全に体質を治すことが期待できる治療法であり、当科では積極的に行っています。また薬物療法や減感作療法などの治療で効果が乏しい方には、手術も行っています。手術には日帰りで行うレーザーを使った手術と入院して行う粘膜下下鼻甲介骨切除術があります。いずれも内視鏡を使った負担の少ない手術ですが、それぞれ長所と短所があり、診察時に相談して個々の患者さんに適した方法を選んでいます。

喉頭・嚥下外来

喉頭・嚥下外来

診療内容、担当疾患は嚥下障害だけではなく喉頭疾患全般であり、音声障害、喉頭周辺の疾患による呼吸困難、嚥下障害および良性、悪性の喉頭腫瘍の患者さんの診療を行っています。音声障害、嚥下障害に関してはとくにチーム医療が重視される分野でもあり、担当医、言語聴覚士、摂食・嚥下障害認定看護師が協力して外来を行っています。

1.声帯の手術

声帯にはポリープをはじめとする良性病変や癌が発生します。良性病変の手術は通常音声の改善を目指してマイクロ手術を行います。数日の入院が必要ですが、術後のケアも含めて指導いたします。声帯への手術損傷を最小限とするマイクロフラップ手術を日本の中で先駆けて行っており、世界最先端の手術治療を実践しております。癌も早期であれば1時間程度のマイクロ手術で完治することができます。

2.音声治療

声帯に病変がない、また声帯運動に異常がないのにも関わらず、声がつまる、うまく出ない、続かない、疲れるなどの音声障害を起こすことがあります。これは機能性発声障害と呼び、声帯の使い方が悪いためにおこり、さらにはこれによって声帯結節などの病気も二次的に発生することがあります。このような状況に対しては発声状態を改善するために音声治療を行います。当科では世界的レベルの音声治療を実践するよう努めており、他院で治らない症例も含め多くのかたの診療を行っております。

3.嚥下障害の治療

嚥下障害はその原因となる疾患や障害の程度など病態が多岐にわたります。そのため、1診療科のみで治療は完結しません。当院では耳鼻咽喉科とリハビリテーション科がチームを組んで嚥下障害治療にあたっています。耳鼻咽喉科は嚥下診療の窓口になり、診断、治療をマネージメントします。嚥下障害はリハビリテーションで治すと思っている方も多いですが、手術治療で著明な改善を示すことがあります。重度の嚥下障害で誤嚥を繰り返す方には誤嚥防止手術を行いますが、改善の可能性がある方には嚥下機能改善手術をお勧めしています。

4.喉頭癌の機能温存治療

喉頭癌は早期ですとマイクロ手術や放射線治療で声を温存して治すことができますが、進行癌になると最悪喉頭全摘を必要とし、声を失います。当科では進行癌においても極力喉頭を温存して治す治療に取り組んでおります。特に導入化学療法を用いた集学的治療を行い実績を作って参りました。

5.声帯の再生医療

声帯は高速振動して声が作られますが、これが萎縮したり硬くなると振動しなくなり声がほとんど出なくなります。これを声帯萎縮、声帯瘢痕と呼びます。声帯萎縮は主に加齢により、声帯瘢痕は声の出しすぎ、慢性炎症などによって起こり、歌手の方などにも多くみられます。いったん声帯が硬くなるとこれを柔らかくする方法は従来ありませんでした。当科では線維芽細胞増殖因子というお薬を用いることで、世界に先駆けて声帯の再生医療を実践しております。世界最先端の医療ですので、お困りのかたはご相談にお参りください。

頭頸部腫瘍外来

頭頸部腫瘍外来

頭頸部班では頭頸部癌、頭頸部良性腫瘍の診療を行っています。悪性腫瘍としては口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、鼻副鼻腔癌、聴器癌、甲状腺癌、唾液腺癌などを取り扱いますが、頭頸部領域は呼吸、発声、嚥下、咀嚼など生活に直結する機能を有しており、機能を如何に温存して治療するかが重要になって参ります。当科においては手術治療、放射線療法、化学療法を駆使した集学的治療により、喉頭温存を含めた機能温存治療を進めております。進行癌に対しては化学療法を先行し腫瘍を縮小する事により、手術範囲の縮小や放射線療法の効果の向上を図っております。また、新規薬剤としての分子標的治療薬やオプジーボを含めた免疫治療薬も積極的に使用する事で、外来レベルでQOL(生活の質)を保った癌治療を可能としております。頭頸部癌は部位や進行度、体力、年齢などにより治療法が変わって参りますので、個別に十分な検討とご相談をして治療方針を決定いたします。また、最新の陽子線治療については、頭頸部癌の一部が保険適応になる予定で、本学陽子線治療センターが近々開院すると可能となります。

口腔癌

舌癌が最も多く、手術治療が主体となります。早期癌であれば最小の切除で十分治り、咀嚼機能、構音機能、嚥下機能を維持する事ができます。進行癌では拡大切除が必要になりますが、化学療法を先行する事で極力臓器温存、機能温存を図っております。

咽頭癌

扁桃腺、舌根、下咽頭(食道の入口部)に発生することが多く、頸部へのリンパ節転移を来たしやすい腫瘍です。早期癌であれば経口的な内視鏡手術で完治することも出来ますが、進行癌になると拡大切除による機能低下が起こります。咽頭癌は放射線感受性が高く、化学療法と組み合わせる事で拡大切除を回避する事ができ、特に最初に化学療法を行う事で、進行癌でも放射線治療で治すことが可能となります。当科では放射線治療の後遺症(唾液の減少、味覚低下など)を極力減らすためにIMRT(強度変調放射線療法)を導入しております。

喉頭癌

声帯に出来る癌で、状況によっては声を失いかねない事になります。早期癌では低侵襲手術や放射線治療で声を残して治癒することができますが、進行癌になると、最悪、喉頭全摘出が必要となり、その場合声を失います。当科では進行癌でも極力喉頭を温存するために、導入化学療法や化学放射線療法を駆使して治療を行っておりますし、喉頭を残すための喉頭部分切除、喉頭亜全摘も積極的に取り入れております。

切除不能甲状腺癌に対するレンバチニブ使用症例の追跡調査(後方視的研究)
   → 情報公開掲示文(version1)