リウマチセンターのご案内

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リウマチは30~ 50代の女性に多く発症し、免疫の異常で手足の関節が腫れたり痛んだりする病気です。初期の症状は、「微熱」「だるさ」「食欲不振」「貧血」「目・口のかわき」「手足のこわばり」「関節の腫れや痛み」など。リウマチが進行すると関節が壊れて変形してしまい、強い痛みも起こります。
早期に治療をスタートして体をスムーズに動かす関節が変形するのを防ぐ必要があります。

当センターの特徴

1.充実した診療体制
2.卓越した診断技術
3.バランスのとれた薬物療法
4.低侵襲な手術療法
5.最新のリハビリテーション

はじめに

京都府立医科大学 整形外科 教授 久保俊一

関節リウマチは多発性の関節炎により疼痛と関節の変形をきたす疾患です。21世紀に入り、病態の解明が進むとともに、分子標的薬が次々と開発されています。効果的な薬物治療を積極的に行うことができれば、疼痛は改善し、関節破壊を最小限に抑制することができるようになりました。残存する関節炎や関節破壊に対しては、手術療法を組み合わせ、さらにリハビリテーション治療を行うことにより、リウマチの予後は飛躍的に改善しています。このようなパラダイムシフトを背景に、リウマチ診療はより高度な知識や技術が求められています。

京都府立医科大学附属病院リウマチセンターでは、整形外科と内科、リハビリテーション科が連携して診療に当たれるよう設立されました。設立から3年目を迎え、リウマチセンターの診療体制は充実してきました。

質の高いリウマチ診療を提供できるセンターを是非ご活用いただくとともに、センターへの温かいご指導とご支援をいただければ幸いです。

リウマチとは?

リウマチは30~50代の女性に多く発症し、免疫の異常で手足の関節が腫れたり痛んだりする病気です。初期の症状は、「微熱」「だるさ」「食欲不振」「貧血」「目・口のかわき」「手足のこわばり」「関節の腫れや痛み」など。リウマチが進行すると関節が壊れて変形してしまい、強い痛みも起こります。早期に治療をスタートして体をスムーズに動かす関節が変形するのを防ぐ必要があります。

当センターの特徴

京都府立医科大学附属病院のリウマチ診療は、整形外科と内科が主体となり、様々な診療科と連携をとり、協力し合ってたくさんの患者さんを治療してきました。リウマチは全身の病気です。関節のエキスパートである整形外科医と、薬物療法のエキスパートである内科医との連携が必須なのです。当リウマチセンターでは、整形外科と膠原病内科が常に隣り合わせで診療し、さまざまな患者さんを一緒に治していくことができます。

リウマチの経過(進行)

リウマチはゆっくりと進行し、急激にひどくはなりません。リウマチの初期には、熱っぽい、からだがだるい、食欲がないなどの症状が続いたり、朝方に手指の関節周囲にこわばりを感じ、次第に左右対称に関節の腫れや痛みが起こります。さらに手指の関節からひざ、肩など全身の関節へと拡がっていきます。現在ではリウマチ治療が進歩して、約半数の患者さんが寛解し、関節の破壊も抑制できるようになりました。

充実した診療体制

リウマチセンターでは主として4人のリウマチ専門医が診療を行い、さらに多くのスタッフが常駐してリウマチの評価や検査をリアルタイムに行います。また整形外科と内科にもそれぞれリウマチ専門クリニックがあります。月曜日から金曜日まで毎日外来診療を担当しており、いつでも専門医の診察を受けられるようになっています。

リウマチの検査

リウマチの検査は、問診、身体所見、血液検査、尿検査、X線検査、関節エコー検査などを行います。

血液検査 血沈、CRP、抗CCP 抗体、リウマトイド因子、MMP-3、赤血球数、白血球数、血清総タンパク、アルブミン値など。
尿検査 リウマチが長く続くと腎臓の機能が悪くなり、尿にタンパクが出ることがあります。
X線検査 定期的な画像評価は、リウマチの現状を把握するのに非常に重要です。レントゲン検査は様々な画像診断技術が発達した現代でも、重要なツールです。
CT検査 リウマチは肺や気管支などの呼吸器にも影響を及ぼします。CTは肺炎や感染症、線維症などの合併症を詳細に描出します。
MRI検査 関節リウマチの早期診断にMRIが有用であることがわかっています。造影MRIに特別な処理を行うことで、1枚の画像で両手全体の滑膜炎の状態が容易にわかります。
関節超音波検査 リアルタイムにその場で関節の状態を観察可能であり、リウマチの現状を評価できます。また被爆などの侵襲がないというメリットがあります。

当センターの特徴

血液・尿検査、X線検査は、原則診察当日に結果を知ることが出来ます。特に画像検査では、超音波検査とMRI検査が重要です。センターには最新の専用超音波検査機器が設置され、MRIについても早期の診断に有用な撮像法を応用するなど、万全の体制が整っています。

リウマチの診断

リウマチは、関節の破壊が早期の段階から生じるため、早く発見して診断を確定し、治療を始める必要があります。そのためには、適切な検査を行い、検査結果を精査し、総合的に診断を行う必要があります。

卓越した診断技術

リウマチの診断は、最近急速に進歩しています。血液検査や画像検査で今までわからなかった初期のリウマチを見つけることができます。関節リウマチは、痛風や変形性関節症、脊椎関節炎など、他のリウマチ性疾患とできるだけ早期に鑑別することが重要です。専門医の豊富な経験と、最新鋭の診断ツールで正確かつ迅速な診断が可能になります。

リウマチの薬物療法

生物学的製剤や分子標的薬と呼ばれる新しい治療薬によって、リウマチの薬物療法はめざましい改善を遂げました。約半数の患者さんが寛解を達成し、関節の破壊を防ぐことができるようになりました。リウマチセンターでは、患者さん一人ひとりの症状や生活スタイルを考慮しながら、最新の薬物療法を駆使して治療を行います。

バランスのとれた薬物療法

リウマチの治療は、ここ20年の医学でもっとも進んだ分野といってもよいでしょう。次々と強力な治療薬が開発され、病気をコントロールできるようになりました。高齢者や合併症がある症例に対しても、副作用の少ない薬物を工夫して治療することにより、十分な効果が期待できます。リウマチセンターでは、専属の看護師が常駐して化学療法センターと連携し、最新の治療薬を安全に使用することができます。

リウマチの手術

薬物療法では治療できない関節炎や関節破壊は、手術を行うことで症状の改善を図ります。リウマチセンターでは、薬物療法と手術療法を重層的に行うことで、リウマチのあらゆる状態に対応できるようになっています。リウマチによる手や足の異常は外見的に目立つため、整容的に手術療法が必要になることもあります。

低侵襲な手術療法

十分な薬物療法を行っても、症状が残存する場合は手術が必要になります。センターの研究で、治療がうまくいっている症例でも関節の変形は進むことがわかっています。手や肘などの上肢を専門とする医師と膝や足、脊椎などを専門とする医師がそれぞれ連携をとりながら、高度で専門的な手術を行っています。各関節の人工関節だけでなく、自分の関節を残す関節温存術に力を入れています。

リウマチのリハビリテーション治療

リウマチは筋肉の異常な緊張や関節の痛みを伴います。運動量が低下し、筋力低下や筋萎縮が生じてさらなる変形を引き起こします。リハビリテーション治療で、この悪循環を断ち切ることが重要です。

当センターの特徴

リウマチの治療にはリハビリテーションが欠かせません。サポーターをもちいたり、薬物療法と併用して、また術後の治療としてリハビリテーションを行うことで、機能が大きく改善することがわかっています。センターではリハビリテーション専門医が診療を行っており、常に連携を取りながら患者さんの状態に合わせたリハビリテーション治療が行えます。

最新のリハビリテーション治療

リウマチのリハビリテーション治療は、急性期・回復期・生活期の3 つに分けられます。発症直後や術後の急性期は、炎症により低下した骨強度、関節可動域、筋力の回復のほか、装具療法、関節保護の指導などを行います。寛解達成後の回復期は、過用や誤用による変形進行防止の生活指導を基本に、日常生活動作の獲得を目指します。生活期は、日常生活でこれまでの指導が守られているか、定期的に確認します。センターでは、ロボットを使ったリハビリテーション治療など、最新の治療が受けられる環境が整っています。