京都府立医科大学での小児がん治療

小児がんとは?

悪性ラブドイド腫瘍

悪性ラブドイド腫瘍ってどんな病気?

 悪性ラブドイド腫瘍は、1歳までの乳幼児に多く発症する、非常に進行が速く、残念ながら現在でも非常に治療が困難な腫瘍です。患者さんの数は正確にはわかっていませんが、日本では年間15例程度あると考えられています。体のあらゆる部位から発生しますが、腎や脳に発生する患者さんが多いのが特徴です。特に脳に発生した場合は非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍(AT/RT)と呼ばれます。ほぼすべての症例でhSNF5(INI1)遺伝子に異常があり、腫瘍細胞ではhSNF5が欠損していて、この遺伝子異常が原因であると考えられています。悪性ラブドイド腫瘍の患者さんの約25%にhSNF5遺伝子の生殖細胞変異を認めるといわれており、その場合は家族内に発症することがあるといわれています。

どうやって診断するの?

 診断は腫瘍を切除して、顕微鏡で調べて行う必要があります。特に、hSNF5を免疫染色法で調べて、腫瘍細胞にhSNF5がないことを確認することが重要です。しかし、顕微鏡で見ただけでは正確な診断が得られないことが多く、hSNF5(INI1)遺伝子の診断を行うこともあります。

どうやって治療するの?

 がんを切除する外科治療に加え、いろいろな抗がん剤を組み合わせた多剤併用化学療法、放射線療法を行いますが、治療効果は十分ではなく、世界でもまだ有効な治療法は確立されていません。

まだまだ、やらなければならないことがたくさんある

 治療法を見つけるためには、悪性ラブドイド腫瘍についてもっと知る必要があります。そのため、基礎研究、臨床研究ともにやらねばならない課題が山積しています。これからは、日本だけでなく世界中の研究者が協力して、新たな有効な治療法を見つけなければなりません。悪性ラブドイド腫瘍を克服するための私たちの取り組みは、こちらを参照ください。