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京都府立医科大学生理学教室
統合生理学部門

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「根源的なしくみ」と「疾患モデル研究」の両面から体内時計を解く

 地球の自転に伴う昼と夜は、太陽の放射線や夜の冷暗などの大きな周期的環境変化をもたらします。この周期的な環境変化を克服し適応していくことが、生命誕生以来、生物が生き残り繁栄するためには必須であったと考えられます。そのためには、正確に訪れる昼と夜の変化を予測し先んじて対策を立てることが必要です。この役割を担う生物装置として生み出されたのが「概日時計(体内時計)」なのです。概日(おおよそ1日)時計は生物装置にしては極めて正確に24時間周期を生体内(細胞内)に作り出し、環境周期を予測し先んじて生命機能を適応変化させる制御システムです。分かりやすく言うと、恒常性維持機構が、内部環境を「変化させない」ための制御機構であるのに対し、概日時計は逆に生体機能を能動的に「変化させる」ことで最適化させる、生体機能の「アクティブ・チューニング」機構です。これは概日時計を持つすべての生物に共通する制御システムであり、他の生命機能制御メカニズム研究にも広く関わってくる普遍的な概念です。私たちの研究室では、地球の運動の法則(宇宙の法則!)を生体内に取り込み同化させ、環境周期へのアクティブ・チューニングを成立させる生物装置の動作原理を理解することを目標の一つとしています。

 また、このように生物の基本的制御機構である概日時計ですから、睡眠リズムや内分泌、血圧など多くの生理機能の調節に関わっており、概日時計の乱れは様々な健康障害を引き起こすことが知られています。概日リズムの恒常的な乱れにさらされるシフトワーカーは、前立腺がんや乳がんなどの発症率が有意に高いことが示されています。これは、外部環境による概日時計の異常がもたらす動的恒常性の破綻よると考えられています。また、これらの疾患の発症やストレス脆弱性には個人差があり、発生・発達期に受ける概日時計の発生への影響を注意深く見ていく必要があります。さらに、高齢者では老化に伴う概日時計障害から、睡眠障害に陥りやすくなっています。このように、概日リズムは一生にわたって健康に深く関わる生命現象として重要な研究課題となっています。この、私たちの健康にも直結する様々な問題の解決を目指した研究も、我々のもう一つの大きなテーマです。

 私たちの研究室では、普遍的な生理機能制御機構である概日リズムについて、根源的な動作原理と、疾患リスクや健康問題につながる生理機能との相互作用メカニズム、の両面から分子レベルでの解明を目指しています。

ニュース

  • 2016/07   今年の基礎配属研究の発表会が無事に終了しました。素晴らしい発表でした。とても賑やかで楽しい1ヶ月半でした。
  • 2016/06   オランダ・マーストリヒト大学からの留学生、Vijnand Buijsさんが無事に修士号を取得し、帰国しました。本当におめでとうございます!
  • 2016/04   歯科から小野さんが大学院生として新たに加わりました。頑張ってください!
  • 2016/03   大学院生の國本さんの論文が、Scientific Reportsに掲載されました。マウス骨折治療モデルを用いた骨折治癒過程でみられる軟骨組織に明瞭な概日時計のリズムが観察されることを示した論文です。
  • 2016/02   土谷講師の論文が Journal of Biological rhythmsに掲載されました。CRISPR/Cas9法による多重時計遺伝子欠損ES細胞株を用いた研究成果です。
  • 2015/12   土谷講師の論文がGenes to Cellsに掲載されました。MeCP2欠損と概日リズムの関係について解析した論文です。
  • 2015/10/23   第30回日本整形外科学会基礎学術集会にて、大学院生の細川俊浩さんが、優秀演題賞を 受賞しました。おめでとうございます!
  • 2015/10/14   八木田教授が、京都府立洛北高等学校で講演しました。
  • 2015/10/13   八木田教授が、京都府SKYシニア大学で講演しました。
  • 2015/10/12   八木田教授が、亀岡市健康いきいきライフUPセミナーで講演しました。
  • 2015/09/16   オランダ、マーストリヒト大学の大学院生が10ヶ月間の予定で短期留学に来ました。
  • 2015/07/15   京都府立園部高校の生徒さんがラボを訪問。 「研究者に聴く」というプログラムの一環で         す。医学研究について、また、当教室の研究について、八木田教授の熱い話を熱心に聞いて         くれました。
  • 2015/07/15   研究テーマのページを更新しました。
  • 2015/04/18   八木田和弘教授と梅村康浩助教が、京都府公立大学法人による功績表彰をされました。
  • 2015/06/19   八木田和弘教授が、リビング京都4月18日号に記事作成協力をしました。
  • 2015/04/18   八木田和弘教授が、リビング京都4月18日号に記事作成協力をしました。
  • 2015/02/03   梅村康浩助教が「第25回京都府立医科大学学友会青蓮賞」を受賞しました。
  • 2013/11/11   シドニーで開かれた The 6th Asia & Oceania Conference on Photobiologyで、          八木田和弘教授が「AOSP Award for Young Scientist」を受賞しました。
  • 2013/09/26   八木田和弘教授が記事作成協力した 科学雑誌Newton 11月号が発売されました。
  • 2013/09/02   八木田研究室 発足3周年記念パーティーを開催しました。
  • 2013/08/20   ホームページをリニューアルしました。

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